予備校などでは口うるさいほど言われる「予習⇒授業⇒復習」の学習3ステップ。最初のステップ「予習」は、ただ問題を解けばいい訳ではありませんよ?先の「授業」や「復習」のステップを見据えて「予習」するのが効果的です。そこで、今回は「予習」の目的と効率の良い勉強方法について話していきたいと思います。
もくじ
解ける問題を解いても「勉強」とはいわない
勉強とは「手段」である
そもそも勉強って何のためにするのでしょうか。受験勉強や資格勉強ならば、志望の大学に入るもしくは資格を取るという「目的」のために、試験問題を解けるようにしなくてはいけませんよね。つまり、今のあなたにとって解けない問題を解けるようにすることが求められるわけです。そのための「手段」が勉強です。逆に言ってしまえば、合格ラインまで試験問題を解けるようになれば、あなたはもう勉強する必要がないということです。
レベルが大事。勉強した気になってはダメ
ということは、今あなたが解けない問題を明らかにする必要があると思いませんか?実は、そのための作業が、先ほどの3ステップのうちの第1ステップ「予習」に当たるわけです。今のあなたはどこまで解けてどこまでが解けないのかということを把握することが必要なのです。
厳しいこと言うようですが、はじめから解けると分かるような簡単な問題をたくさん解いたところで、それは勉強とはいいません。それは、「勉強した気になっているだけ」なのです。解けない問題を解けるようにするための手段が勉強なのですから、簡単に解ける問題を解いたところでそれはただの時間の無駄です。
だからこそ、「レベル」は大切なのですよ。あなたにとって問題が簡単すぎては意味がないですし、反対に、難しすぎてもやる気をなくしてしまいますからね。
「予習」は「分からないところを明らかにする作業」
分からないところを見つける
予習とは、「授業を受けるまでに、今のあなたにとって分からないところを明らかにしてくる作業」です。この作業を怠けてしまうと、とくに復習のときに大変な思いをすることになりますよ?そのためには、授業で取り扱う問題を解いて、解ける問題と解けない問題を区別してくることくらい最低限してほしいですね。
たとえ分からない問題であっても、全く手も足も出ない問題というのはそう多くないと思います。「ここまでは分かるけど、ここからが分からない」「これさえ分かれば解けるようになる」というところまでできれば突っ込んできてほしいです。
暗記系科目は初めて覚えるときが大切
問題の解説を主にするのではなく、歴史や法律といった暗記系科目のような講義形式の授業では、授業で使うテキストを前もって読んでおき、「テキストを読んでもよく分からないところ」などを把握しておきましょう。
はじめて暗記系のテキストを読むときは、「テキストを見る前や授業を受ける前からすでに知っている」ところをはっきりさせておくと、復習のときに負担が減りますよ。そうすれば、テキストを読んだことによって覚えた「短期記憶」とすでに定着している「長期記憶」を区別できるので、復習する量を減らすことができますからね。
それをせずに適当に読んでしまうと、短期記憶として覚えているのか、長期記憶として覚えているのかがごちゃ混ぜになってしまい、復習量が増えてしまうことがあるので注意ですよ。
予習をするときの注意点
いつまでも考えるのはナンセンス
何も、解けない問題をいつまでも考えている必要はありません。考える力や試行錯誤をする力を養うことも必要になってくるので、すぐにあきらめずに5分くらいは色々考えてほしいですが、30分も1時間も1つの問題に考える必要は全くありません。それだけ考えたところでどうせ無理ですし、何より時間の無駄です。諦めて次の問題に移りましょう。
知識問題など知っているかそうでないかの問題については考える必要すらありません。だって、知らなければ解けないのですから仕方ないですよね。
解いたときの状態を記録
問題を解いているときに「自信のない問題(当てずっぽうに答えた問題)や長時間迷った問題は印を付けておく」と復習のときに役に立ちますよ。そうすることで、答え合わせのときに「分からなくて間違えたのか」、「自信があったのに間違えたのか」、「分からなかったけどたまたま合っていたのか」などということがパッと分かりますからね。
当たり前ですが、当てずっぽうで正解していた場合は「解けた」とは決していえませんし、長い間迷った問題などは、まだあなた自身に十分定着していない可能性が高いです。復習する必要があるということですね。
まとめ
学習の3ステップ「予習⇒授業⇒復習」の「予習」とは、「授業を受けるまでのあなたにとって、正しい解き方で解けない問題を明らかにする作業」です。先のステップを見据えて「予習」することで、より効率的にできますよ。