「どうせやっても、僕はあいつと違ってバカだから…」と言い訳をして努力をやめていませんか?それこそ、「真のバカ」です。言い訳や劣等感のために勉強へのやる気やモチベーションがわかず、勉強がなかなか進まない人にぜひ読んでいただきたいです。あなたの考え方がきっと変わると思いますよ。
もくじ
なぜ劣等感が起きるのか
人は他人と比べてしまう生き物
人は自分と近い領域にいる相手と比べてしまう生き物です。そして、その相手が自分よりも優れていると感じると、強い劣等感を覚えてしまいます。ただ、自分とはあまりにも違う真の天才が相手になると、自分とは別次元だと感じて諦めがつくものです。
例えば、あなたが部活でテニスをしているとしましょう(普通のレベルとします)。もしも友達が全国大会に出場できるほどのテニスプレイヤーであれば、きっと劣等感や嫉妬を感じませんか?一方、友達が水泳で全国大会を制覇したとしても、そこまで劣等感や嫉妬は覚えないはずです。むしろ、その友達を誇りに思うでしょう(社会心理学では威光効果と呼びます)。テニスをしている人にとって、水泳は無関係であるため自分が傷つかないためです。
理想とのギャップにも劣等感を感じる
実は、比べてしまう相手が実在する人とは限りません。自分の目指す理想像が相手であることもあります。その場合は、理想と現実のギャップに劣等感を感じてしまうのです。だからこそ、人は成長を続けることができるのですが、こう考えると、誰にも劣等感はあるものだと思いませんか?何もあなただけが劣等感を抱いているわけではないのですよ。比べるのであれば、ぜひ昨日の自分と比べてください。きっと成長しているはずです。小さな成長や成功体験は大切です。
気持ちの整理にはwhy-why法を使う
あなた自身や友人、身の回りの出来事などに対して、色々思うことがあると思います。そのときは、「なぜ?」と自分に問いかけてみることをおすすめします。
自分で解決できる問題かどうかが分かる
例えば、「部活のA先輩が嫌い」だとしましょう。そのときに、「どうして嫌いなのだろうか?」と自問自答してみるのです。そうでないと、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い」状態になってしまいます。「悪口を言うから?顔が整っているから?自分より成績が良いから?」などなど…色々あるでしょう。
1つめの理由を見つけたら、さらにその理由も考えてみます。「自分より成績がよいから」であれば、「なぜ、自分より成績がよいと嫌なのだろうか?」⇒「劣等感を抱くから」→「なぜ、劣等感を抱くのだろうか」⇒「自分ももっと成績を上げたいと思っているから」…と続いていくわけですね。
そうすると、「部活のA先輩が嫌い」の根本の理由は、「自分ももっと成績を上げたいと思っているから」であり、「自分がもっと成績を上げるために勉強する」ことが一つの解決策であることが分かりますよね。つまり、自分の力で解決できる問題だということです。
一方、「悪口を言うから」であれば、「なぜA先輩が悪口を言うのか」を考える必要があるでしょう。「自分が練習をサボるから」であれば、自分に原因がありますよね?しかし、「先輩の一方的な嫉妬」であれば、自分ではどうしようもできない問題です。先輩に悪口をやめるようにお願いするしかありません。
考える力も身につくメリットがある
このように、常日頃から考える癖を付けることで、「自分で考える力」を身に付けることができます。実は、これからの社会では、従来の「知識詰め込み型」ではなく、「自分で考える力」が重視されてきます。知識や情報はインターネット上に氾濫しているわけですからね。受験問題もそのようにシフトしていくでしょう。(特に、今の資格試験は無駄に知識を問うものが多すぎです。)
行動しなければ何も変わらないという事実
自慢や言い訳は無意味である
「部活で忙しい」「教え方が悪い」と身の周りの環境に文句を付けて言い訳すると、確かにあなた自身の非は軽く感じられます。しかし、自分自身は決して何も変わっていませんよね?所詮はその場しのぎのものです。いくら外面を繕ったとしても、自分自身が変わらなければ、永遠と言い訳を繰り返す悲しい人になってしまいます。一番の敵は自分自身なのです。
そこで、アスリートのようなお互いを高めあえるライバルを是非とも見つけてください。あなたにとってきっと良い刺激になるはずです。でも、一方的に嫉妬するようなものはライバルとはいえませんのでご注意を。
「大丈夫ですか病」はただの甘え
生徒から「○○しなくて大丈夫ですかね」というフレーズを私はよく耳にします。このようなフレーズを多用する人を「大丈夫ですか病」と勝手に私は呼んでいます。自分自身は「本当はやらないといけない」ことを理解しているのですが、なかなか重い腰を上げられないという人によく見られます。
そもそも、「本当にやらなくても大丈夫」と思っている人は一々そんなこと聞いてきません。「大丈夫ですかね」と聞いて、「まだ大丈夫だよ」という返答をもらうことで、「あの人がまだ大丈夫と言っていたのだから、まだやらなくていいよね。」と言い訳したいだけなのです。
人のアドバイスを素直に受け入れられるか
アドバイスを受け入れるということは、自分の悪いところを認めることと同じです。ですから、自分に都合の良いものだけを聞き入れ、他はスルーしてしまいがちです。このような心理現象を「認知バイアス」と呼びますが、これでは何も変わらないので注意が必要です。
ちなみに、アドバイスを受け入れてもらう条件は2つあります。1つ目は、アドバイスする人が信用されていること。もう1つは、理由や根拠があって本人が納得できること。私は、この2つをいつも意識しながら生徒の学習相談に応じています。
正しい努力は成功の必要条件である
努力すれば必ず成功するわけではないが、成功する人は皆努力している
私が先生に教わった言葉ですが、全くもってその通りだと思います。努力とは成功の十分条件ではありませんが、必要条件なのです。
しかし、ただの「努力」ではダメで、「正しい努力」である必要があります。受験の場合、正しい勉強法で勉強することが「正しい努力」です。いくら努力したとしても、やり方が悪ければ効果は半減してしまいますよね。
秀才にはなれるが、天才にはなれない
ですが、悲しいかな人には「限界」というものがあります。秀才は努力する天才には敵わないのです。いくら頑張ったところで、凡人が東大の理Ⅲに受かることはできないということです。
凡人は、努力によって秀才にはなれますが、天才にはなれません。才能という超えられない壁が立ちはだかるからです。ですから、凡人である私たちは、自分が「これ以上は無理だ…」と諦めがつくまで努力することが大切なのです。
もし一生懸命勉強したとしても、2浪してダメなら潔く諦めるべきです。「最後まで決して諦めるな」という言葉もありますが、私は「諦めも時には肝心」だと感じています。
背伸び症の人は焦らないことがポイント
「とにかく上のレベルをやらないと…」いう背伸び症の人も要注意です。結局、よく理解できないまま、勉強した気になりがちだからです。向上心は大変素晴らしいのですが、背伸びしすぎないことの方が重要です。自分の実力を客観的に見つめ、今の自分に合ったレベルから勉強を始めることが一番の近道なのです。
まとめ
劣等感は誰しも感じるものです。しかし、言い訳したところであなた自身は何も変わらないことを肝に銘じる必要があります。「自分自身の弱点をしっかりと受け止めたうえで行動に移せる人」が受験を制覇できるのです。使い古された言葉ですが、「過去と他人は変えられないが、未来と自分は変えられる」ことを頭の片隅に入れておいてくださいね。