あなたはもう志望校を決めていますよね?高1や高2ならまだしも、高3生になったのに、まだ志望校が決まっていない人は相当ヤバいです。正直、受験する資格すらありません。受験において、志望校を決める意味とは何でしょうか?
もくじ
何のために受験勉強をするのか
志望大学に合格する目的で受験勉強をする
まず、あなたに1つ聞きたいことがあります。「何のために受験勉強しているのですか?」と。
いやいや、「行きたい大学に入るために決まってるじゃん(笑)」と思われる人が多いでしょう。もちろん、その認識で合っています。勉強が好きで好きで仕方がないというレアキャラもいるかもしれませんが。
ということは、「受験勉強とは、あなたが志望する大学に合格するという目的を果たすための1つの手段である」ことを理解してもらえるはずです。「志望大学に通うこと」が目的であって、その手段が「受験勉強」ということですね。当たり前ですが、1つの目的に対して、手段が1つとは限りません。一般入試でなくても、AO入試や裏口入学など手段は様々です。
目的が決まっていなければ手段もクソもない
ここで、冒頭に戻ってみましょう。「志望校が決まっていない」とはどのような意味を示すのでしょうか。それは、「学習が非効率的になる」ことはもちろん、「目的が決まっていない」ということに他なりません。目的が決まっていなければ、手段もクソもありませんよね。
もしも、「どこでもいいから大学に入る」ことが目的であるのならば、受験勉強する必要はありません。世の中には定員割れ(つまり、受験さえすれば100%合格)しているような大学(いわゆるFラン大学)が数多く存在するからです。
実は、予備校に通う生徒に「志望校はどこ?」と質問しても、「いや、まだ決まってないんです。」と返されるケースが意外と多いのです。目的が決まっていないわけですから、受験勉強は「手段」にはなり得ません。受験勉強そのものが「目的」となってしまいます。受験勉強が好きな人なんてまずいないわけでして、「モチベが上がらない」のもある意味当然なわけです。
目的によって手段は変わってくる
たとえば、大学の授業で考えてみます。同じ授業を履修する学生であっても、目的によって手段(行動)は違ってきます。
「単位を取る」ことが目的の人は、楽単(簡単に単位をもらえる授業)の授業を選ぶために、友人や先輩から情報をかき集めてきます。もちろん、まじめにノートを取るわけもなく、隣の人に見せてもらったり、板書を写メするわけです。レポートが出れば、先輩のレポートを参考(中には丸コピする人も)にします。
文章にして書きおこすとただのクソ人間ですが、(善いか悪いかは別として)行動は極めて合理的だといえませんか?当然ながら良い評価はもらえませんが、「単位を取る」という目的は達成できるわけですよね。
また、「自分の興味があることを学びたい」人は、興味のある授業は真面目に聞くのに対し、一般教養や第二外国語なんかは適当にやります。一方、「良い評価を得たい」人は、全ての教科で真面目に頑張るわけです。
このように、目的の違いによって当然に手段や行動も変わってくることを理解していただけたでしょうか。
高1,2の勉強法とは
ということは、志望校(=目的の違い)によって、当然に勉強法(=手段や行動)は変わってくるということです。志望校によって、出題範囲や出題傾向が違うからですね。
ただ、どの大学を志望することになったとしても、勉強の基礎を固めることは共通します。つまり、高1や高2のの勉強法はほぼ同じということです。そう、基礎を固めることに専念すればよいのです。
だからこそ、高3になるまでのうちに「勉強貯金」をしてほしいのです。いざあなた自身が受験モードになったときに手遅れにならないようにしてください。
「とにかく上」症候群の注意点
もちろん、レベルの高い大学の方が良いことに疑いはありません。研究の環境も整っているだけでなく、高学歴による「ハロー効果(ひとつ見栄えする長所があると他の要素も優れているように見えること)」も期待できます。
ただし、注意していただきたいことは、「世間一般の理想と自分の理想を勘違いしない」ことです。例えば、東大や早慶に行きたいがために、比較的入りやすい志望学部を興味がないのに受験することです。「東大、早慶に入る=勝ち組」とは限りません。
ご両親は、「子どもに良い生活を送ってほしい」と思うからこそ、そうなれる確率の高い上位校や医学部を勧めます。予備校も実績作りのために上位校を勧めます。もちろん、人生の先輩である両親などの意見を参考にすることは当然大切です。しかし、最終的に進路を決定するのはあなた自身ということを忘れないでくださいね。
まとめ
受験勉強とは、志望校に合格するための手段に他なりません。つまり、志望校が決まっていない=受験勉強そのものが「目的」となってしまうのです。