経験者が語る!駿台の個別指導バイトをおすすめしない5つの理由とは?

私は、駿台の個別指導をかつて経験しましたが、コスパの悪さからすぐに辞めました。まだ模試監督の方がマシです。もしも、駿台などで個別指導のバイトをしたいという方は、ぜひその実態を把握してからでも遅くありません。「思ってたのと全然違った…」と後悔したくなければ、ぜひご覧ください

広告

駿台の個別バイトはやめましょう

駿台の採用試験は早慶レベルの難しさ??

私が数年前に受けた駿台の採用試験は、「学科試験(英数国)+小論文+模擬授業+面接」で構成されていました。

学科試験

学科試験は、高校入試レベルの問題です。東大や早慶のような頭おかしい問題は出題されません。安心してください。詳細は守秘義務に抵触するので割愛いたしますが、数学IAの復習と基本的な英熟語などの暗記知識を確認しておくとよいですよ。他は、とくに対策する必要はないでしょう。

小論文

小論文といっても、「環境問題についてあなたの私見を1000字程度で述べよ」といった堅苦しいものではありません。条件で示された生徒の学習指導計画案を800字以内で作成するという問題です。時間が40分程度しかないため、時間オーバーに気を付けましょう。

露骨な学歴フィルター

駿台など高校生向けの個別指導は時給が2000円前後になるケースも珍しくありません。金欠の学生にはとても魅力的です。しかし、そこには強力な「学歴フィルター」の壁が立ちはだかっていることをご存知でしょうか。

大手予備校の個別バイトには、東大・医学部・早慶・東工といった面々が名を連ねる超インテリ集団です。そこに、日東駒専の学生が挑んだところで門前払いを食らうのは明らかですよね。たとえ採用試験の出来がよかったとしてもです。

反対に、採用試験の出来がイマイチでも、高学歴であれば採用されます(0点はさすがにアウトです)。要するに、学歴フィルターの言い訳に使うための試験でしかありません。だからこそ、高校入試レベルの問題しか出ないのかもしれませんね。

本当にあった!!サービス残業

時給の高さをいいことに、時間外労働はバリバリあります

指導報告書に忙殺

毎回の授業終わりに指導報告書の作成をする必要があります。「今日はどの単元を教えたのか」「どの問題を解いたのか」「出来はどうであったか(+改善する対策は何か)」「宿題は何を出したのか」「次回の指導予定」などなど…実に多くのことを記入しなければなりません。さらに、特定の生徒を長期にわたって教えている場合、月に1度のペースで月間報告書を別に作成することもあります。

指導中に生徒に問題を解かせている間に報告書を書き上げるという猛者もいるようですが、至難の業でしょう。この報告書は、基本的に生徒の保護者が見るものです。詳しくは後述しますが、あなたが思っている以上に保護者はよく目を通します。適当な文章では書き直しの命令が容赦なく下されます

カリキュラムやマニュアルがない

また、授業の準備にも当然時間がかかります。大手予備校の場合、指定のテキストに沿ってカリキュラム通りに教えるスタイルではなく、バイト自身に授業運営を丸投げしています。小テストの準備なども自前で行う必要があります。そのため、ノー準備だと間違いなくグダグダになります。

また、「分からない」は禁句です。生徒を通じて親にその事実が伝わってしまうと、最悪クレームになります。かといって、適当に繕ってしまうと、生徒からの信頼を失ってしまいかねません。ですから、使う教材の問題を予め解いておくことは必要不可欠といえます。

時給は正味1000円??

たとえ時給2000円で90分指導したとしても、指導報告書の作成に約30分、授業の準備に約60分かかるとすると、時給は正味1000円という衝撃の結果になります。いくら肉体労働ではないとはいえ、別にそこまで魅力的な額ではないですよね。

大学受験の問題なんて初見でスラスラと解ける優秀な頭脳を持っていない限り、コスパはよくありません。それならば、時給1200円程度であっても、マニュアル通りに教えればよい中学生向けの個別指導の方がまだ楽ですよね?

学生のレベルが低すぎて困る

バカが多い

そもそも、高校生(中学生はそうでもない)の個別指導には、集団授業に着いていけない生徒が来ます。つまり、想像以上に「バカが多い」ということです。超分かりやすくかつ根気よく指導しなくてはなりません。当然ながら、「こんなことも分からないの?」「この前もやったよね?」といった暴言は吐いてはなりません生徒は諭吉様だと思って、心の奥底にしまっておく精神力が求められます。

生徒の反応が薄い

また、往々に生徒の反応が薄いまたは無いことがあります。いくら指導していても、相手は無反応。分かってるのか分かっていないのかよく分かりません。まるでオンデマンド授業をしている気分で、非常にやりづらいです。

生徒のやる気も薄い

さらに、やる気が低い生徒もよく見受けられます。「親に言われたから仕方なく授業を受ける」という受け身の生徒が多いため、宿題や復習はやってきません。「いかにやらせるか」「いかにやる気を出させるか」といったことにも取り組む必要があります。ただ教えるだけではいけません。そうしないと、成績が伸びないと親からクレームが来ることも…

親がヒステリックなことが多い

そういう生徒の親は大体ヒステリックです。報告書を1語1語読み込み、わずかでも疑問にあることがあれば、電話をしょっちゅうかけてくるようです。アンケートなどによくある「ご意見があればどうぞ」の欄に山のように書いてきます。相手にすると疲れてきます。

就業規則が違法??

バイトが当日に指導をキャンセルする(無断ではなくとも)と、生徒に迷惑だという理由からペナルティ的な意味合いを込めて、指導時間1時間を給料から控除するといった就業規則が当時はありました(今は分かりません)。

労働基準法16条では、「賠償予定の禁止」を規定しています。ただ、同91条には懲戒処分として減給の制裁をすることもできるとされています。詳細は私にはわかりませんので、もし実際に罰金を取られたら、労働基準監督署に相談してみてもよいかもしれませんね。

労働基準法第16条

使用者は、労働契約の不履行について違約金を定め、又は損害賠償額を予定する契約をしてはならない。

労働基準法第91条

就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は、一回の額が平均賃金の一日分の半額を超え、総額が一賃金支払期における賃金の総額の十分の一を超えてはならない。

ブラックバイトが問題になっていますが、労働基準法は「立場の弱い労働者を守ってくれる法律」です。労働基準法に違反する契約内容は、たとえ合意していたとしても無効となります。権利だけを主張するのはどうかと思いますが自分自身を守る術として「労働基準法」をぜひチェックしてみてくださいね

まだ模試監督の方がマシ?【19.7.15追記】

模試監督の仕事

  • 問題冊子の配布
  • 答案の回収及び枚数確認
  • 試験の監督

メリット

  • ボーっとしているだけで時給1000円オーバーなので、圧倒的に楽

デメリット

1.暇すぎて逆に辛い

勉強もスマホも寝ることも許されないため、本当に暇です。妄想にふけっていましょう。

2.座れないと地獄

60分~120分立ちっぱなしなうえ、過度に歩き回るのは受験生に迷惑なので禁止されています。座れないと地獄です。

模試監督は「監督担当」と「答案担当」の役割に分かれています。ここでご紹介したことは「監督担当」の仕事です。監督担当を何度も経験すると、「答案担当」に昇格します。答案担当になると、基本的に事務室で椅子に座りながら答案の確認や次の試験問題の準備などを行います。

最後に:コスパの良い個別指導は?

あなたが東大や早慶レベルの入試問題をスラスラ解けるほど優秀でない限り、マニュアルなどが完備された中学生向けの個人指導の方が結果的にコスパは良いです。目先の時給に惑わされてはいけません。

ただ、駿台では稀に中学生向けの案件もあります。それを狙うのならばアリでしょう。また、1年間や半年間継続的に指導する長期型ではなく、夏期講習や体験指導など比較的短期間のバイトを強くおすすめします。

というのも、生徒やその保護者と付き合う期間が短くストレスフリーだからです。さらに、面倒な教員研修(継続的に生徒を持っている場合、定期的に招集される)を受けずに済みます。といっても、皆考えることは一緒なのでなかなかありつけないのが実情です。

広告
カテゴリー別記事一覧
広告
トップへ戻る