予備校などでは口うるさいほど言われる「予習⇒授業⇒復習」の3ステップ。復習が苦手な人でもやり方を工夫すれば作業量を減らすことができます。そこで、今回はその第3ステップ「復習」が苦手な人におすすめな方法について話していきたいと思います。
もくじ
復習とは「解けるようになったかを確認」すること
解ける気になっているかもしれない
授業のステップで「解けない」を「解ける」に変えることができたら、本当に「解ける」のかを確認することが必要です。「解ける気になっている」ではダメですよ?この復習がしっかりできるかどうかで学習効果が大きく違ってきます。それは頭の中で分かっていても、なかなかやる気になれないものなのですよね…
確認するところを明確化
「同じ問題を解いてもしょうがない」と思うかもしれません。これは半分正解で、半分不正解です。復習とは、「解けない問題を解けるようになったか確認する」作業でしたね。つまり、授業を受ける前にすでにあなたが解けると分かっている問題を確認しても、復習とはいえないのです。
ということは、復習するときまでに「解けたか確認するところを明確化」しておく必要がありますよね。ちなみに、計算ミスで答えが違っていたとしても解き方が正しいのであれば、一度解いて正しい答えが得られたのならもう復習する必要はありません。
予習を怠ると復習の作業量が増える
「予習」の段階で、あなたが「解けない」ところを見つけることを怠ると、本来ならば復習する必要のない「すでに解ける」問題を含めてすべて復習しないといけません。
結局、予習で解くはずだった問題を復習のときに解くのだから結果として同じかもしれません。しかし、授業を聞く前からしっかり「解けた」問題(長時間迷ったものは除く)は、すでにあなたに定着しているといえますので、復習する必要はほとんどありません。
これに対して、授業を受けた後ではじめて解いた場合、授業の直後だから出来ただけで、すでにあなたに定着したか確認することはできませんよね。だから、「すでに解ける」問題であっても、何度も復習する必要が出てきます。つまり、復習の作業量に影響が出てくるわけです。
これは、暗記でも同じことがいえます。「すでに解ける」ものとは、「テキストを読む前からすでに長期記憶として覚えている」ことで、「テキストを読んで短期記憶として暗記したこと」を「覚えている」か復習で確かめるのですね。
1回で済ませようという完璧主義は捨てよ!
くり返し記憶を思い出すことで人間は知識などが定着していきます。一度で完璧にマスターできる人はまずいません。だから、一度で復習を完璧に済ませようという考え方はきれいさっぱり捨ててしまいましょう。
復習のときに出来なかったところには、日付とともにチェック印を付けておくと、「何度も間違えている問題なのか」「この前はできなかったけどできるようになったのか」などが一目瞭然になります。何度も間違えているのならば、正しく理解できていない可能性が非常に高いですよ。
まとめノートでやるべきことを明確化する
問題を解けるようになるためには、「何を覚えて何を理解すればよいのか」を簡単にまとめた「ワンポイントコメント」を集めた「まとめノート」を作ることをおすすめします。理解すべきことや覚えるべきことの復習にはもってこいな方法だと思います。
授業ノートやテキストに解説プリントなどあちこち見なくても「そこだけ見れば大丈夫!」というようにしておくのです。いろいろなことをしないといけないと、と頭の中が混乱してくるので、「見るのはここだけでいい!」という「まとめノート」を作っておくと頭の中がスッキリしていいですよ。
数学、物理や化学などでは理解が足りなかったところや解法の発想などを、社会系教科などの知識問題では暗記すべきことを、現代文では解答に至るプロセスを、英語や古典は単熟語・文法の知識だけではなく読めなかった文を抜粋して構造解析を、私は書いていました。
ただし、グチャグチャ書くと、復習のときにやる気をそいでしまうので、字は読みやすいようにはっきりと書いておきましょう。また、まとめノートをつくるときには、念のためにどの問題に関するものかの出典をいっしょに書いておいてください。万一、そのノートを読んでも分からなかった場合にすぐに確認できるようにするためです。まとめノートに書き写すときに間違えてしまった場合もたまにありますからね。
まとめ
学習3ステップ「予習⇒授業⇒復習」の「復習」とは、「解けない問題が解けたかを確認する作業」です。そのために、「解けないところ」をあらかじめ明確にし、まとめノートなどを作って「やるべきこと」を明確化して復習の作業量を減らすといいですね。また、完璧主義は捨ててください。復習が苦手な人はまず復習という苦行に慣れることから始めてみましょう。