正しい勉強法と参考書さえ知れば、FP2級なんて100時間で合格!

何も知らない状態から3カ月(100時間程度)で、FP2級に学科実技ともに約9割で合格しました。悪い参考書を使い、非効率的な勉強をしてはいけません。短時間で合格したいあなたに、「どのような参考書を用いたのか」「どうやって勉強すると効率的なのか」「設問を解くときのポイント」などをまとめました。ぜひ参考にしてください!

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FP2級の勉強方法

費用・勉強時間

私の場合、かかった費用は、「受験料」「振込手数料」「現地までの交通費」「参考書代」だけでしたので1万3000円くらいでした。2級レベルなら独学で十分すぎます。TACなどの8万円とかする講座を受講する必要性は微塵も感じませんね。

体系的に理解したい方は、しっかりとした講座をおすすめします。ただ、2級に合格するためには全くもって必要ありません。

実技試験(FP協会)

3級と同じように、毎回似たような形式の問題が出題されています。四季報の見方、保険契約書の読み方、建ぺい率や容積率の計算、キャッシュフロー表の穴埋め、相続税の計算などなどですね。過去数回分の過去問のうち知識問題以外を解いて、できなかったところを覚えていくだけで問題ないでしょう。

3級と違う大きな点は、マークシート形式ではなく記述形式ということ。相続税額の計算結果を書かせたりするような問いが出てきます。問題数も増えますが、合格点は6割で変わりません。

ケアレスミスは記録する

とくに、計算問題はケアレスミスを犯しやすいので、気を付けましょう。問題演習のときにケアレスミスをしてしまった場合、適当に流さないで、きちんと記録してください。「ケアレスミスをなくす3ステップ」でお伝えした通り、「あ、あのときこういうミスをしたから気を付けよう」という意識を持てるので、本番での予防にかなり役立ちます。

「相続税の2割加算を忘れた」「養子の算入条件を忘れた」「配偶者が65歳になっていないのに振替加算を足してしまった」「特別控除額を引くのを忘れた」「退職所得に1/2をかけ忘れた

などなど…「練習の段階でミスをする=本番でも同じミスを犯しやすい」ことを忘れないでください。ケアレスミスも普通のミスと何ら変わりません

学科試験

3級と同じく学科の方が実技より得点を取りにくいですね。細かいところも意外と出題されますから。また、3級と違って、60問4択問題になりますが、個数問題などはないので難易度は易しいです。まずは、過去問を解いて出題頻度の高い分野を重点的に勉強しましょう。

webの過去問解説サイトなどは、ご丁寧に各問題の出題分野が記載されているのでおすすめですよ。ざっと過去5回分くらい見てみればどこが頻出かすぐに分かります。雇用保険などはマイナーな一方、法人における生命保険の税処理などは頻出ですよね。なぜか。まあ6割取れればいいのですから、全部を完璧にする必要は全くありません

とくに年金制度などは複雑なのでなかなか理解できないと思いますが、丸暗記でも乗り切れるレベルなので深く考える必要はありません。深く学びたい人は社労士試験などに進むことをおすすめします。

覚えるときのポイント

覚えるときは、未満or以下」「以上or超える」「前or以前」「いつの時点で判断/起算するか」「何に対する○○%なのか」「努めなければならないorしなければならないorすることができる」「申請/許可/届出」などといった細かいところも少し意識しましょう。数字を覚えるだけでは少々不足です。

こうしておくことで、

・正誤問題で「合っているのに不安になる」現象

・計算問題や実例の問題で「実際のやり方が分からなくなる」現象

をおさえられます。

例えば…
・土地の譲渡所得の場合、譲渡した年の1/1時点(譲渡したときではない)で所有期間が5年を超えていれば、長期とみなされます。
・相続税の申告期限は、自己のために相続があったことを知った日(あった日ではない)から10カ月以内です。

また、覚えるときの鉄則として、「背景を理解する」「似たようなものは、表などを活用して比較して覚える」ことは最低限意識してくださいね。

選択肢の解き方は「キズもの探し」

学科は、全て4択の択一式ですので、「4択なので迷ったら何か書いておく」適切or不適切のどちらを選ぶのか」「マークミス」などに気を付けましょう。また、正誤問題を解くときは、「キズものを探す」ことが鉄則です。選択肢の文中にある明確な誤りを見つけて、その選択肢を切っていくのが定石です。合っているものをピンポイントで選ぶ方法はおすすめしません。というのも、「合っている=誤りが1つもない」ということなので、確実性に劣るからです。

答えが1つに絞れない場合

ちなみに、答えが1つに絞れない場合は、「時間をおいてもう1度見る」こと。少し時間を空けてから同じ問題を見てみると、意外と気づきやすいものです。変な思い込みや勘違いから解放されるためです。

それでも分からなければ、「立法目的」「背景」などで判断します。例えば、借地借家法は「弱い借り手を保護するための法律」ですから、借り手に不利な内容が書かれている選択肢は誤りではないかと推測ができますよね(造作買取請求権は排除できることをおさえておくこと)。それでもお手上げの場合は、「常識「直感」です(笑)。

誤りの選択肢を作りやすいものは、間違いの確率が高い

さて、中には「いやいや、知らねーよ。」と叫びたくなる選択肢が出てきます。「常識や直感で判断せざるを得ない」場合ですね。こういうときは、(1)常識的にどうか→(2)誤り率の多さで判断すると、正解する確率が少し上がります。

というのも、誤りの選択肢とは、正しい内容の一部を改変することで作られます。その試験限り(毎年頻出のような場合にはあてはまりません)のような設問の場合、作成者はあまり労力をかけずに誤りの選択肢を作りたいはずです。きっと。ですから、誤りを作りやすいワードが含まれる選択肢には要注意ということになります。

危険度★★★:限定ワード

「のみ」「必ず」「全て」といった限定ワードこの文言が入るだけで、一般論で考えれば正しい選択肢であっても、あっという間に誤りの確率が跳ね上がります。例えば、「死亡一時金は、被保険者と生計を同じくしていた配偶者・子・父母に支給される」という選択肢。本来は、兄弟姉妹や孫なども対象になりますが、間違いとはいえません。ですが、「配偶者・子・父母のみに支給される」となった瞬間、これは明確に誤りとなってしまうのです。

危険度★★:「数字」「~できない」「~というものはない」「例示」

次に「数字」です。本来なら「30日以内」のところを「20日以内」とするだけで、いとも簡単に誤りの選択肢が完成します。「~できない」や「~というものはない」も同様です。実際に「~できる」「~というものがある」ことを否定するだけで済むからです。

また、「例示」もいじくりやすいですね。先ほどの選択肢にある「配偶者・子・父母に支給される」のうち、「配偶者・子・父母」が「例示」です。ここに、本来なら対象外のものを1つ突っ込むだけで、簡単に誤りの選択肢を作れます。

危険度★:その他

似たような言葉に置き換えることで、簡単に誤りにできる語句です。有名どころでは、「しなければならない/努めなければならない/~することができる」「以上/超」「届出/許可」などがあります。

危険度低:簡単に思いつきそうな内容でなく、常識的にも問題ない

例えば、「小規模企業共済制度で払い込まれた掛金は、共済資産として他の経理と区分する保全措置が取られている」という選択肢。

※実際に、この選択肢は正しいものです。

常識的に考えても、おかしくはありませんよね。ステップ1は突破です。次に、ステップ2にいき、誤りを作れる箇所を考えてみます。この場合、「取られていない→取られている」くらいしか考えられません。しかし、そもそも存在していないものを思いついて選択肢を作り出すのは大変です。はっきり言って面倒くさいです。だから、「存在しないものをわざわざ考えつかないだろう(頻出の問題である場合は除く)」と考え、この選択肢はきっと合っていると判断する方法です。

他にも、「~することがある/~となることがある」といった選択肢も、比較的正解になりやすいです。

FP2級のおすすめ参考書

実際に使った参考書

今、FPが人気なのでしょうね。本屋さんにはたくさんの参考書がおいてありましたが、私はハズレのないように、売れ筋No.1だというTAC出版の「みんなが欲しかった!FP2級の教科書」を利用しました。価格は1900円+税でしたが、それ以上の価値があると感じました!さすがNo.1です。

頻出のところを重点的に一通りさっと覚え終わったらさっさと問題集や過去問に進んでください過去問の使い回しが多いことに加えて、「赤シートは不要?効率的な暗記方法」でお伝えした通り、アウトプットが何よりも大切ですからね。

FPの内容は法改正などでコロコロ変わったりします。(例えば、国民年金の受給資格要件が25年から10年に短縮されたり、所得税の配偶者控除が変わったり(いわゆる150万の壁)…などなど。※18.10.15時点)ということで、対応している年度の参考書を買うようにしましょう

実際に使った参考書の良かった点

何といっても、非常に見やすいです。やっぱり、見やすさはやる気につながってくるので大切な要素になってきます。フルカラーであることはもちろん、ダラダラと書かれているわけではなく、図などを用いて要点が整理されているので覚えるべき箇所が明確です大学の教科書と違って、「読者に理解してもらおう!」という思いが伝わってきますよ。言葉も平易でしたしね。

また、この参考書には、ひとこと欄というのがありますが、過去に学科試験などで問われた細かい知識がたくさん載っています。この教科書の内容をしっかりと覚えれば学科で9割前後の得点も可能です(実際に取れました)。といっても、ページ総数は約540ページにのぼります。ですが、何も教科書の隅々まですべて覚える必要はありません。試験対策上あまり重要ではない範囲も網羅しているので、各自で過去問などを参考にしながら頻出の分野から重点的に覚えていきましょう。

さらにさらに、なんとこの参考書はスマホ学習にも対応しています。教科書の重要な内容などがまとまったpdfが公式サイトからダウンロードできるので、電車の待ち時間といったスキマ時間を有効に使えますよ。

実際に使った参考書の問題点

  • 分かりやすさを重視しているので、暗記偏重になっていたり、正しい理解が身に着かないところがある
  • 単元ごとに重要度などの表記がないため、過去問などを参考にして自分である程度取捨選択する必要がある

ことくらいでしょうか。とくに、複雑怪奇な公的年金制度なんかは全体像がなんとなく分かる程度で、これを読んだところで正しく理解できるわけではありません。「この場合だとどうなるんだろう…」「なんでそうなるんだろう…」といった疑問が沸いてくるかもしれませんが、FP2級の試験なのでそこまで突っ込んだことは問われません

例えば、遺族厚生年金と老齢厚生年金を65歳以上に併給するときの「遺族厚生年金」の額は、(1)遺族厚生年金額、(2)遺族厚生年金×2/3+老齢厚生年金×1/2のうち多い方から「老齢厚生年金」を引いた額と書いてありますが、正直意味わかりませんよね??

実は、(1)自分の努力(老齢厚生年金額)、(2)配偶者の努力(遺族厚生年金額)、(3)自分の努力と配偶者の努力の半々(遺族厚生年金×2/3+老齢厚生年金×1/2)のうち、一番よいものを上げようという考えに基づいています。遺族厚生年金額は、配偶者の報酬比例部分の3/4ですから、「遺族厚生年金×2/3」とは、配偶者の報酬比例部分×3/4×2/3=配偶者の報酬比例部分×1/2となりますね。

(1)の「自分の努力」である老齢厚生年金は全額あげましょう。自分の努力ですから当然ですね。でも、もし(1)よりも(2)や(3)の方が多ければ、(1)との差額を遺族厚生年金としてあげましょう。そうすることで、老齢厚生年金と遺族厚生年金の合算額が(1),(2),(3)のうち一番多いものになりますよね。

覚えられないときの4つの特効薬」でお話しした通り、こういった背景を理解できると、すっと覚えられます。しかし、テキストの量が増えてしまって大変なため、省略されがちなのが辛いところです。

実際に使った問題集

ちなみに、問題集は「みんなが欲しかった!FP2級の問題集」(1800円+税)と過去問で十分です。一通り覚え終わったと思ったら、問題集に進みましょう。

学科と実技ともに、過去問の重要問題や頻出問題+過去問1セット分(学科1回分、実技はFP協会、金財の個人資産相談業務、金財の生保顧客資産業務それぞれ1回分)が収録されています。まあ、ここまでは当たり前ですが、なんといっても特徴的なのは「解説」にあります。普通の解説は、選択肢の違う部分が簡潔に書かれて「はい、おしまい。」ですよね。だから、「え、そうだっけ?」と思いながら、参考書の方をパラパラとめくりながら書かれているページを探して…という面倒な作業を踏む必要があります。

しかし、この問題集は違います。なんと、解説の後に、参考書の該当するところのまとめが載っています。つまり、いちいち参考書を参照せずとも周辺知識を含めてさっと確認できてしまうわけです。これは地味に便利でしたよ。そのため、問題編は400ページ弱なのに対して、解説編が300ページ以上あります。

なんと、問題集も同じくスマホ学習に対応しています。pdfの中身は、問題集に掲載されている問題の一部(学科)です。問題が1ページに1問あって、下にスクロールするとその問題の解答と解説が見れる1問1答形式で、非常に使いやすかったです。不満な点は、問題に重要度を示してほしかったことですかね。問題量は、学科で各分野40問前後、実技で各分野15題前後(FP協会実施分)もしくは大問4題(金財実施分)あり、決して少なくはないですから。

最後に

FP2級の合格率は30%~40%といわれています。ですが、しっかり勉強すれば簡単ですので、構える必要は全くありません。2級なんてサクッと合格してAFP・CFPを目指しましょう!

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